研修会で東京に行ってきました。
時間があったので何となく訪れた人形町で「漢方医学復興之地」という記念碑を見つけました。
その碑の裏に「和田啓十郎先生は漢方医学がまさに絶滅せんとしたとき この地において衣を薄うし食を粗にして得たる資金を以て明治四十三年 医界之鉄椎を自費出版し 漢方医学の復興に起ち上がった 今や漢方再興の機運に際会し 先生の旧趾に碑を建て その偉業を顕彰するものである」とありました。
明治維新後、明治政府は漢方医学を否定し、1874年の「医制」で、西洋医学を学んで医師免許を取得たもの以外は医師と名乗れないものとしました。
1895年には漢方医の運動で漢方医も医師を名乗れる医師法改正案が議会に提出されますが、否決されます。
そのような流れで漢方医学が衰退していきますが、それではいけないと和田啓十郎先生が漢方医学の復権と説く「医界之鉄椎」 を出版されました。
和田啓十郎先生は西洋医学と漢方を学ぶ道を選ばれ 、自身の医院や日露戦争では軍医として従軍された方です。
当初 「医界之鉄椎」を出版してくれる出版社がなく、生活を切り詰めて借金をし自費出版されましたが、45歳という若さでお亡くなりになりました。
その後、先生の息子さんやその著書に啓発され漢方復興運動に尽力された先人の方々のお陰で、今日があるのだと感じました。
嵐山店 ひかり
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