今まさに見頃を迎えているカタクリの花ですが、各地で絶滅危惧種に指定されているほど珍しい存在となっています。
「春の妖精」と呼ばれる植物の一つで、春になると薄紫色の可憐で優美な花を、うつむきかげんにひっそりと咲かせます。
花を咲かせるのは2か月足らずで、1年の大半を土の中で過ごすので、姿を観れるのはとても貴重ですね。
早春の短い期間しか地上に出ていないのは、雑木林に生きる小さな草花に適したライフスタイルだそうです。
他の大きな草が伸びてくれば、小さな草花が光合成をして花を咲かせるだけの栄養分を蓄積するのは、容易ではありません。
そのためカタクリは、種子が芽を出してから花を咲かせるまでに、8、9年もの歳月を必要とします。
何気なく咲いている花も、咲かせるまでには、大きな努力の跡があるのですね。
嵐山店 ひかり