「病は気から」という言葉があります。
その言葉が正しく理解されているのかな、と疑問に思うことがあります。
「その人自身が弱いから」というような意味で、使われる場面に出くわしたことがあるからです。
「気」というものは他者が決めつけるものではありません。
漢方医学は、体は「気・血・水」の3つの要素でなりたっているという考え方を大切にします。
「気」は目に見えない生命の根源的なエネルギーといったもので、元気・気力・気合の気です。
「血」と「水」は、どちらも体内を巡る体液で体を潤して栄養を与えます。
赤い色が「血」、無色が「水」、現代で意味する血液と水分と考えるとわかりやすいと思います。
気・血・水は、元をたどれば「万物は気によってできている」という東洋の考え方が大前提にあり、血も水も気から変化したとされています。
しかし、気だけが充分あれば良いのかというとそうではありません。
3つのバランスが乱れると「冷え」などの不調が生じます。
「冷え」は未病の代表的な症状です。
「未病」とはまだ病気になっていない状態、病気と健康の間を意味します。
検査数値などに問題はなく、病気ではないけれど、痛みやつらさ、不快感などの自覚症状を抱え悩んでいる人が少なからずいらっしゃいます。
このような不調の症状は、個人的な感覚なので、第三者は共感しづらく、職場や家庭内でも理解を得られずに抱え込んでしまいがちになります。
思いやりのある社会になれば、つらさを抱えている人が少しでも減るのではないでしょうか。
悩みを抱えておられる方に、寄り添えるお店でありたいと思います。
嵐山店 ひかり
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